【バレエ】 キエフ・バレエ 「親子で楽しむ夏休みバレエまつり」(4日ソワレ)

先日の「キエフ・クラシック」はウクライナの市立バレエ団だが、

こちらは同国の国立バレエ団で、

正式名の「タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立バレエ」も、

小さな文字だが、ちゃんと添えられている。

招聘元は光藍社で、

演目が若干違う「華麗なるクラシック・ハイライト」を併せると、

7月22日から8月6日まで、

計15公演が関東〜中国地方で上演された。

16日間に15公演だから、

やはり分離して穏健派が残ったんだな。(笑)

会場は予想以上に親子連れでいっぱいだったので、

騒音も覚悟したが、思ったより静かだった。偉いぞ。

最初に司会のお姉さんが現れ、以後も2演目ごとに登場、

第2部「眠り」の前ではクイズをしたり、

ちびたちを立たせて脚のポジションを練習させる。(笑)

来日メンバーは、かつての精鋭部隊? ほどではないが、

先日のキエフ・クラシックより平均レベルが高く、

期待はずれの人もいたが、今後の楽しみな人が何人もいた。

○第1部

くるみ割り人形」より 花ワル、PDD

  アンナ・ムロムツェワ/オレガ・リガイ/群舞

期待外れだったのが、ムロムツェワさん。

彼女は前回の来日公演では重要なポジションを任され、

目を引く美貌とスタイルもあって注目を集めていた。

我々的にはもうひと声の力量だったが、まだ20代前半、

どのくらい成長したかを楽しみにしていたところ、

伸びるどころか劣化していた。(泣)

動きは雑だし、アラベスクすれば後ろに上げた脚が安定しない。

彼女は第2部でもフロリナを担当したが、

翌日観たKのユース公演の子の方が上手かった。

盛んに拍手していた人は、

美貌とスタイルに騙されているのだろう。(笑)

手脚や首の長さはたしかに素晴らしく、我が師いわく、

「ENB、スプリーム・ガラと観てきたけど、彼女のスタイルは別格」

記憶よりも細くなっていたから、筋肉が落ちてしまったのだろう。

練習をさぼっていたのでなければ、

病気や怪我などでトレーニングができなかったのかもしれない。

素材が良いだけに、このまま落ちていくのは惜しい。

「人形の精」より PDトロワ

  ウラディスラワ・コヴァレンコ

  ヴィタリー・ネトルネンコ/アンドレイ・ガブリシキフ

逆に今後が楽しみなのが、このコヴァレンコさん。

2016年卒業とあるから、まだハタチ前!

スタイルはムロムツェワさんに譲るが、美貌は負けていないし、

なにより技術が安定している。

ピエロ人形たちを相手にした時の表情作りも良い。

年末年始の公演にも、ぜひ来てほしい人材だ。

「瀕死の白鳥」

  エレーナ・フィリピエワ

これが観られただけでもチケットを取った甲斐があるが、

できればもう一演目、観たかった。

カーテンコールではドレス姿で登場し、

カタコトの日本語で挨拶してくれた。

「サタネラ」より GPDD

  オレシア・シャイタノワ/ニキータ・スハルコフ

シャイタノワさんは、相変わらずむっちりしたままだったが、(笑)

踊りは正確だし、身体は柔らかいし、メリハリあるし、

バランスもいいし、演技力もある、不思議なダンサーだ。

あの輪郭は筋肉だけではないはずだから、

これで物足りないところがあれば、

絞れば良いのにと言うところだが、

文句の付け所がないからなぁ。(笑)

スハルコフさんは順調で、

舞台狭しと駆け回るスピーディな踊りと、

爽やかな笑顔は健在だった。

○第2部

白鳥の湖」より 1幕2場(一部省略)

  カテリーナ・カザチェンコ/マクシム・ベルナドスキー/群舞

シャイタノワさんとムロムツェワさんを足して2で割った体型が、

カザチェンコさん。まさにバレリーナの理想体型と言える。

強いて問題があるとしたら、背が高いから相手を選ぶところ。

その代わり、相手さえいれば、「古典の美」を堪能させてくれる。

今回の相方ベルナルドスキーさんは、

カザチェンコさんより6歳くらい年下、20代後半で、

背が高いから彼女とのバランスは申し分ないが、

1幕2場なので力量のほどは不明。

また肩幅のある逆三体型なのだが、

頭が小さい(カザチェンコさんよりもさらに少しだけ小さい!)ので、

かっこ良いと言うにはちょっと違和感がある。

なにごともバランスが大事、と言うことか。

「ゴパック」

  ウラジミール・クツゾフ

軽快で、跳躍力にも優れているから、

この演目にはうってつけの踊り手。

彼もまた年末年始に来てほしい逸材だ。

「眠れる森の美女」より 3幕(一部省略)

  オレシア・シャイタノワ/ニキータ・スハルコフ/群舞

  リラの精  カテリーナ・カザチェンコ

  猫S アンナ・ポガティル/ヴィタリー・ネトルネンコ

  鳥S アンナ・ムロムツェワ/ティモフィー・ピコヴェツ

  赤ずきん&狼 ウラディスラワ・コヴァレンコ/ドミトリ・チェタボル

  シンデレラ&王子 カテリーナ・チュピナ/アンドリー・カブリシキフ

シャイタノワさん、演技が可愛らしい。

ころんとした体型が、この役ならありかもしれない。(笑)

スハルコフさんも、年末年始、ぜひ来てくれますように!

当初はリラ精のヴァリはなかったようで、当日追加の張り紙があった。

誰が言い出したのかわからないが、提案してくれた人には感謝多謝。

猫たちもフロリナを除くと皆芸達者だから、「眠り」の全幕を観たくなる。

群舞に、やや色黒(日焼け?)で逆三体型、胸板の厚い女性がいて、

ぱっと見スイマーか軍人みたいな印象なのだが、

どうやら白猫役のポガティルさんらしい。

長猫のおいたがすぎると白猫が睨む場面があるが、

白猫が長猫をKOするさまを、つい想像してしまった。(笑)